2017年05月19日

45課 お金があるので、ハンサムじゃないのに、彼女がいっぱいいます

45課 「のに」の授業をしました。
日本人って、「のに」好きです。よく使います。
と言ったら「どうして?」と学生に聞かれました。

うーん、どうしてだろう?

たぶん「気持ち」が入るからじゃないかなあ、と答えました。

「えーっ!本当!?」とか「嫌だなあ」とか、「普通じゃないなあ」とか。
気持ちを相手に伝えるのは大切なんです。

ところで、「のに」です。
45課までくると、いちいち動詞とい形、な形、名詞に分けて、普通形の確認をするのも時間がかかるので、省きます。スパルタ方式です。ある程度説明したら、あとは自分で考えて、と言ってやらせてみますが、案外結構ちゃんとできるものです。今日は本当に感心しました。できないクラスと言われていても、大人なのです。

例文を紹介して、
① 「のに」は「が」や「しかし」の友だち
② 「のに」の前は普通形
③ 「のに」は「が」と違って「普通じゃない!」という気持ちがあるので、普通じゃないことが後ろにある
④ 「のに」の後ろは普通じゃないことだから、自分がすること・しないことはダメ

これだけ説明して、いきなり前件を書いた紙(動、形容、名混合)を渡して、短作文してもらいました。

もっとつまずくかなあと実は思っていたのですが、予想外にスイスイ進みました。

人気があった前件は「わたしの祖母は80歳です」

わたしの祖母は80歳なのに、元気です/まだ働いています/何でも覚えています/まだ死んでいません(こら)
など、すらすらっと出てきました。

たまに
今日は休みの日なのに、どこでも行きません。
と「ん?」となる文を作っていましたが、「行きません」は自分がしないことだからダメ、と言うと
今日は休みの日なのに、どこも行けません/学校へ行かなければなりません
などと、ちゃんと変えて言いなおしていました。

他には、間違い探しをさせました。
わざと変な文を見せて、正しい文に変える練習です。
これ、結構好きみたいです。それで、今日のブログの題名です。

×ハンサムなのに、恋人がいます
〇ハンサムなのに、恋人がいません
◎お金があるので、ハンサムじゃないのに、恋人がいっぱいいます

勝手にいろいろ作って遊んでいました。
先生、あなたの学生を信じなさい。(『母ちゃん、あなたの娘を信じなさい』泡専科のCM風に読んでください)放任しても、意外とついてくるものですよ。

Cの会話も上手に作っていました。今日は、人の部分を友達に変えて自分で作らせました。

A:田中さん、今度結婚するんですよ。
B:えっ、信じられませんね。あんなに独身がいいと言っていたのに・・・。
A:そうですか。

A:〇〇さん、今度国へ帰るんですよ。
B:え、信じられませんね。あんなにお金がないと言っていたのに・・・。
A:本当ですね。

楽しそうにやっていました。

いつもありがとうございます。
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posted by 穂村香 at 21:47| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

2017年04月23日

41課 【もの編】「いただく」「くださる」「やる」

学習者の習得レベルとでも言いますか、いわゆる「良くできる・理解が早い」クラスで授業する時と、「あまりできない・反応が遅い」クラスで授業する時に、同じ内容のことをしてもダメだと思うのです。

良くできる人が多いクラスなら、いろいろな練習や応用、内容についての説明も多くしたほうがいいのはもちろんです。むしろ、単調な練習だけでは飽きてしまって「この先生の授業だるいわあ」という空気になってしまいかねません。
反対にあまりできない人が多いクラスの場合に、いろんな内容を詰め込んでしまうと「この先生の授業全然わからんわあ」と投げてしまうでしょう。いさぎよく、「今日の目標はここだ!」と自分なりに設定して、それができるようになればOK!としてもいいのではないでしょうか。その人達にとって、ちょっとだけ難しいレベルにゴールを設定すれば、達成感も得られるし、こちらとしても「やったぜ!」という気持ちになります。

今、担当している初級クラスは少し「できない」クラスにあたります。
でも、決して怠けているとかではないのです。授業中にメモだってする(人もいる)し、一生懸命発話しようとするし、前向きに練習にも取り組みます。
けれど、できないんです・・・。定着しないんです。
私にも覚えがあるからわかります。ずばり、真面目だけれど、語学センスがあまりなく、そして自宅学習が足りないに違いないのです。
たぶん、時間がない+効果的な自宅学習のやり方を知らないんだろうなあと思います。(私も教えて欲しい)

ようやく本題に・・・
41課1回めです。

いつもならば、物を実際にやり取りさせて、「あげるもらうくれる」を復習してから、人物関係を変えて「いただくくださるやる」を練習させる、という方法をとるのですが、そもそも「もらう・くれる」があやしい人達です。物をやり取りをさせてみたら、より混乱していました。

そこで、いつもなら絶対にやらない「教科書だけで練習」をしました。
練習B1とB2は同じ絵を使って「いただく」と「くださる」を練習させる問題です。

それで「同じ絵だよ!どちらも(もらうのは)私だよ!これはプレゼントだよ!私の誕生日だから私はあげませんよ!(←※これ重要。誕生日にお菓子などを友達にあげる習慣がある人もいるので)」という内容を何度も何度も刷り込んで、
「<に>いただきました(ます)」「<に>もらいました(ます)」
「<が>くださいました(ます)」「<が>くれました(ます)」
と、とりあえずセットで覚えるまで練習。

日本人は「わたし」なんか言わないんだ!だから省略だ!
練習Aも省略だ!大事なのは「わたしは」か「わたしに」じゃなくて、「〇〇が」か「〇〇に」なんだから、そこだけチェックしといてね!と、いつもなら言わない大胆な説明をしてみました。

それから、「私のグループ」か「私のグループでない」か(祖父・祖母などが新出語)、「上(目上)」か「下(目下)」か「同じレベル(友達・彼女など)」かを少しずつ練習に加えていきまました。

覚える(理解する)ポイントを絞ったおかげか、最後には
「先生がくださった辞書」とか「課長にいただいたんです」なども言えるようになり、
私とやり取りしたあとで、「いい〇〇ですね」「穂村先生にいただいたんです」と学習者同士で言えるようになっていました。

学習者も、初めは「めんどくさい」「難しい」とぶちぶち文句を言っていましたが、
①「が」「に」とセットで動詞を覚える
②人がどんなレベルかで、動詞を変える
ということがわかると、楽しくなったようで、最終的にはあの難しい標準問題集の問題も、皆で考えればできるようになっていました。

思い切って教える内容を絞るっていうのも、大切なんだなあと気づかされた一件でした。

次は【行為編】「ていただく」「てくださる」「てやる」だなあ。
皆さん、がんばってね!私は授業に入らないからね!(非常勤だからね!)

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posted by 穂村香 at 00:16| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

2016年07月15日

意外と難しい「借りてもいいですか」

今日は本当に久々の初級クラスで、大変大変大変楽しかったです。

と、小学生のような感想文を書いている場合ではないのです。

15課の「てもいいですか」は、学生たちにとっては簡単なようで案外難しいということを、今日改めて感じました。

というよりも難しいのは以下の点なんだということが、わかりました。
①14課「てください」の次に15課「てもいいですか」があって、2つの文型では動作主が異なること
②「貸す・借りる」「あげる・もらう」「見る・見せる」は、1つの行為であっても、視点が違うことによって言葉が変わるということ

①だけでも頭の中が混乱するのに、②が加わることによって、さらにわかりにくくなるようです。

実際に、遅刻してきた学生は教室に入ってくるとき「先生、入ってもいいですか」とはさらっと言えるのに、
消しゴムや赤ペンなどを忘れてきた学生に「貸してもいいですか」と言われることが多くあって、なぜなんだろうとずっと思っていたのです。

で、今日は自分で教える機会に恵まれたので、「誰がしたいの?」「誰がするの?」「私は借りるの?貸すの?」と延々聞いて、一応の理解につなげられたと思っています。
以下、自分の覚書を兼ねて書いておきます。

(※Tはteacherの略。Sはstudentsの略。)
T:Aさん、少し暑いですから、ドアを開けてください。
A:はい。
T:誰がドアを開けましたか。
S:Aさんです。
T:私はドアを開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうです。わたしは開けません。Aさんが開けます。「ドアを開けてください」です。

T:Bさん、少し暑いですか、窓を開けてもいいですか。
B:はい、いいです。どうぞ。
T:ありがとう。(窓を開ける)
T:誰が窓を開けましたか。
S:先生です。
T:そうですね。Bさんは窓を開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうですね。Bさんは開けません。私が開けたいですから、聞きます。
 「窓を開けてもいいですか」です。

T:Cさん、消しゴムがありますか。
C:はい、あります。
T:すみません、私は消しゴムがありません。わたしは借りたいですか、貸したいですか。
S:借りたいです。
T:そうですね。私は借りたいですから、聞きます。「借りてもいいですか」
C:はい。どうぞ。
T:Cさんは借りましたか、貸しましたか。
S:貸しました。
T:そうですね。貸しました。「てください」を使って言いましょう。
S:貸してください。
T:いいです。わたしは貸しません。借ります。お願いします。「てください」は私はしません。
  Cさんがします。Cさんは「貸します」。Cさん、貸してください。です。
※上記のやりとりを学生が忘れものをした設定で何度も行う。
※「見せてください」「見てもいいですか」も、スマホの写真などを利用して行う。

最後のほうは「しつこいよ、わかったよ」という顔をされましたが(苦笑)、それはそれで良かったと自己満足。少しでも「わかった」につながったらいいなあと思っています。

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posted by 穂村香 at 23:11| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

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