2018年01月30日

48課はイラストを使いまくる

こんばんは。
今年は寒波がひどいですね。
寒い地域出身の学習者さんに体を温める飲み物の作り方を聞いて、寒さを凌いでいます。
そしてズボン2枚履き最強。

普段は「導入は場面設定が大事。耳から既習の語彙を使って、学習者の身近なことで言いたい気持ちを作ってもらう」ことを目標にしているのですが、何しろここは「使役文」。
概念が難しいというか、普段使わないというか、学習者が目上の立場になることがまだないから、ピンとこない。

そして、これは昔の失敗なのですが、場面を教師一人で演じると、学習者にはわかりづらいようで…
まあ私の進め方が悪かったと言えばそれまでなのですが。

失敗した昔のやり方は以下のとおり(簡易版)

先生は皆さんにいつも言いますね。
「本を読んでください」「前を見てください」「書いてください」
先生は学生に本を読ませました。


結構オーソドックスなやり方だと思うのですけどね…。
実際に動作もさせているのに、これがまあ、理解してもらえない。

一番覚えているのは「てください」と何が違うの?と言っていたこと。

ということで、普通のやり方が通用しないなら、邪道でいくまでだと思い、絵を使いまくった授業を展開しています。普段は「イラスト<実演」なのですが、この課と受身(37課)に限っては「イラスト>実演」を採用しています。だってその方がよくわかるみたいなんだもん。

イラストと言っても、新しく準備する必要はありません。
例えば14課で使った「てください」の絵カードに、15課で使った「てもいいですか」、17課「ないでください」の絵カードを使用します。

「窓を開けてください」のような、依頼のものではなく「名前を書いてください」などの指示の絵カードに限ります。
そこで、もう一つ準備しておくのが、付箋に書いた吹き出し。付箋だと、貼る→剥がす、がスムーズにできるので。

これで、48課の練習の準備は完了です。
あとは授業に行くだけです。

使い方は以下のとおりです。
絵は「本を読んでください」の絵カードとします。

①先生は何と言いますか? ※付箋の吹き出しを使って、先生の台詞を考えさせる 「読んでください」
②学生は 「読みます」
③先生は 「読ませます」

と、一通り「する⇔させる」の概念を理解させます。
この時、使役の形はまだ教えていませんから、学習者はルールを想像しながら何となく言っているだけです。

必ずすることは「何と言いますか?」という問いかけをして、直接相手に働きかける(=話す)ときは「てください」を使う、行動の描写(=説明)をするときは「~(さ)せる」を使う、ということをわかってもらうように、付箋を全ての絵に一度張り付けて台詞感を出しています。

概念がわかったら、活用のルール→短文作成と、進めていきます。

次は「ないでください」の絵カードです。
④先生は何と言いますか? ※付箋 「辞書を使わないでください」
⑤学生は 「使いません」
⑥先生は 「使わせません」
これで、禁止の言い方もできました。

最後に「てもいいですか」の絵カード。
⑦この人(A)は何と言いますか? ※付箋 「遊んでもいいですか」
⑧この人(B)は何と言いますか? ※付箋 「いいよ」
⑨この人(A)は 「遊びます」
⑩この人(B)は 「遊ばせます」
これで、容認(許可)も終了。

イラストは「絵で導入・絵で練習」を使わせていただいています。

https://www.amazon.co.jp/%E7%B5%B5%E3%81%A7%E5%B0%8E%E5%85%A5%E3%83%BB%E7%B5%B5%E3%81%A7%E7%B7%B4%E7%BF%92-%E8%B6%B3%E7%AB%8B-%E7%AB%A0%E5%AD%90/dp/4893585762/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1517316596&sr=8-1&keywords=%E7%B5%B5%E3%81%A7%E5%B0%8E%E5%85%A5+%E7%B5%B5%E3%81%A7%E7%B7%B4%E7%BF%92

まあ、使役の絵もあるので、そっちは復習で使えるしお勧めです。

良かったら、お試しください。


posted by 穂村香 at 21:57| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

45課「のに」を練習Cからやってみた

暑いです。思わず変換を「熱い」のままにしてしまいそうなほど。
除湿をつけるべきか否か…。夫が出張でいないと、エアコンすら躊躇してしまう貧乏性。
病院行くよりも電気代のほうが安いから、ちゃんとエアコンつけなさいよ、と言い残して行った夫は、私の性格をよく知っていらっしゃる。湿度が70%になったら、除湿をつけよう。

さて、最近、養成講座を修了された方から、うちの学校では『できる日本語』を使用しています、との報告を結構受けるので、できる的な進め方を模索している私です。
そうは言っても、私が勤めている学校は『みんなの日本語』を使っているので、『できる』は補助教材的にしか使えません。それでも文型は双方似たり寄ったりなので、『みん日』で文型学習が終わったあとに『できる』でまとめとして使っていたのですが、今回は『みん日』だけでタスク先行して授業してみようと思い立ちました。

名付けて「効果的な使い方を無視して、順番反対に教えてみよう、Cからやっちゃうよ」作戦です。
名前で作戦がばれとる。

初めてなので、こちらも恐る恐るでしたが、まあ割と楽しそうにやっていたのではないかと。
完全に納得はしていないのですが、覚書で。

45課C2;
【目標】声をかける(心配)/(困っている)理由を説明する。自然な形で。気持ちを込めて。
丁寧形 → 普通体で。

C2の絵を見せて、話している人たちはどんな気持ちなのか、どんなことを言ったらいいか、学習者から知っている言葉での発話を引き出しました。結構思ったとおりのことを言ってくるな、というのが印象。

それから、モデル会話を紹介。
「高かったのに、もう壊れてしまったんです・・・」
C①②も同様に練習したら、「のに」の気持ちや接続は学習者が勝手に推測していました。私はほぼ説明していない。(ちょっと大げさに「どんな気持ち?」なんかは聞きましたが)

一通り普通の文型練習をしてから、モデル会話に戻り、もう一展開。
友達だったら、どう言う?
「もう壊れちゃったんだ・・・。高かったのに…。」とC3(文末「のに」で終わらせる形)につなげました。

そういえば、普通体勉強したのに、ほとんど普通体で言わせる練習してないよなあ、と反省。
珍しく普通体での会話が楽しかったのか、嬉々として取り組んでいました。
「~ちゃった」もみん日で取り上げておいてくれたらよかったのにな。


にほんブログ村 教育ブログ 日本語教育へ
にほんブログ村
posted by 穂村香 at 22:30| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

26課 「んですか」は文明の利器に頼る

気温も高く、湿度も高いので、家から一歩も出る気がせず、ブログ更新をしています。
我が家は築〇十年の団地なので、湿気は怖いです。またカビに怯える季節がやってきてしまいました。

さて。
先日『みんなの日本語』26課の簡単なモデル授業をしました。
日本語学校の学生相手ではなく、養成講座のアルバイト学習者相手ですが、外国人であることには変わりなく。
あんまり好きではなかった項目ですが、今回試してみたことで、ようやく納得できるレベルの授業までもっていくことができた気がします。

「んです」の用法と言われるものは以下の4つ
①推論の確認
②説明を求める
③理由を聞く
④理由を説明する

①「推論の確認」って何だよ。日本語で日本語の意味を見ると、本当にわかりにくいことが多いですね。
要は「見たり聞いたりして、思ったことが、本当に正しいかどうかを聞く」そうです。
よく出てくる例文である「雨が降っているんですか。」などですね。
これはもう、レアリアか絵を教師側が準備するしかないと思っています。
状況を設定しすぎるのはあまり好きじゃないんですが、これはもう仕方がない。できるだけ、対象の学習者が身近に感じられるものを準備していきます。

②「説明を求める」聞きたい、知りたいと思ったことを、具体的に説明してほしいときに使うそうです。
これは、今回の大成功案件。
今の時代、便利になりましたよね。スマホに写真ぐらいいくらでも入っていますから。
好きな写真を見せ合って「どこで撮ったんですか」「いつ行ったんですか」「この着物、どこで買ったんですか」なんて、聞きたい放題。しかも、本当に知りたいことだから、びっくりするぐらいスラスラと会話が進みます。ちょっと難しい表現も使ってみようという気持ちになるみたいで「誰に撮ってもらったんですか(←「てもらう」は難しい)」なんて言い方も、自分たちから発信していました。
ありがとう、スマホ。ありがとう、文明の利器。

+@として、「どうしたんですか」を練習。
これも、とりあえず身近なもので仕込んでおきました。
絆創膏に湿布など。マスクと眼帯、包帯は家になかったので、置いてきました。
でも、日本語学校では本当によく使うんですよねえ。「どうしたんですか」
バイト先で怪我してくるので…最近では指に包帯ぐるぐる巻いて来た学習者がいました。
そんなとき「バイトしてて、切ったんです…」と言ってくれたら、自然なやりとりになるなあと思いました。
まあ、怪我しないのがいちばんいいのですが。
なので、「心配したとき」に使うのがいちばん多い気がします。どうしたんですか。

③と④はセットで。
「どうして遅刻したんですか」「どうして昨日休んだんですか」「どうして連絡しなかったんですか」など、今後は自然な日本語が使い放題だ!
今までの「どうして昨日休みましたか」は、自分自身で使いながら、不自然だと感じていましたから。


青い本(初級Ⅱ)になって、すぐにこんな難しい項目なんて!と思っていましたが、早めに自然な日本語に触れさせておこうという意図なのかもしれない、と今は思っています。
その証拠?に、これ以降「んです」の教科書での登場率はかなり高いですし。

学習者も教師もふんばりどころです。
posted by 穂村香 at 10:28| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。