と、小学生のような感想文を書いている場合ではないのです。
15課の「てもいいですか」は、学生たちにとっては簡単なようで案外難しいということを、今日改めて感じました。
というよりも難しいのは以下の点なんだということが、わかりました。
①14課「てください」の次に15課「てもいいですか」があって、2つの文型では動作主が異なること
②「貸す・借りる」「あげる・もらう」「見る・見せる」は、1つの行為であっても、視点が違うことによって言葉が変わるということ
①だけでも頭の中が混乱するのに、②が加わることによって、さらにわかりにくくなるようです。
実際に、遅刻してきた学生は教室に入ってくるとき「先生、入ってもいいですか」とはさらっと言えるのに、
消しゴムや赤ペンなどを忘れてきた学生に「貸してもいいですか」と言われることが多くあって、なぜなんだろうとずっと思っていたのです。
で、今日は自分で教える機会に恵まれたので、「誰がしたいの?」「誰がするの?」「私は借りるの?貸すの?」と延々聞いて、一応の理解につなげられたと思っています。
以下、自分の覚書を兼ねて書いておきます。
(※Tはteacherの略。Sはstudentsの略。)
T:Aさん、少し暑いですから、ドアを開けてください。
A:はい。
T:誰がドアを開けましたか。
S:Aさんです。
T:私はドアを開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうです。わたしは開けません。Aさんが開けます。「ドアを開けてください」です。
T:Bさん、少し暑いですか、窓を開けてもいいですか。
B:はい、いいです。どうぞ。
T:ありがとう。(窓を開ける)
T:誰が窓を開けましたか。
S:先生です。
T:そうですね。Bさんは窓を開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうですね。Bさんは開けません。私が開けたいですから、聞きます。
「窓を開けてもいいですか」です。
T:Cさん、消しゴムがありますか。
C:はい、あります。
T:すみません、私は消しゴムがありません。わたしは借りたいですか、貸したいですか。
S:借りたいです。
T:そうですね。私は借りたいですから、聞きます。「借りてもいいですか」
C:はい。どうぞ。
T:Cさんは借りましたか、貸しましたか。
S:貸しました。
T:そうですね。貸しました。「てください」を使って言いましょう。
S:貸してください。
T:いいです。わたしは貸しません。借ります。お願いします。「てください」は私はしません。
Cさんがします。Cさんは「貸します」。Cさん、貸してください。です。
※上記のやりとりを学生が忘れものをした設定で何度も行う。
※「見せてください」「見てもいいですか」も、スマホの写真などを利用して行う。
最後のほうは「しつこいよ、わかったよ」という顔をされましたが(苦笑)、それはそれで良かったと自己満足。少しでも「わかった」につながったらいいなあと思っています。
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