とうとう学校が始まってしまいましたね。
やっと学校が始まった!という人は教師の鑑でございますね。
(「とうとう」と「やっと」の違い。授業で使えそうですな)
さて、みんなの日本語Ⅱともなると、文型理解が難しくなってくるのはもちろんご承知のとおり。
それで、(私も含めて)先生方は一生懸命教科書や手引きを見ながら、例文をもとに導入を考えますよね。
また例が30課になってしまって申し訳ないのですが、
「~に~てあります」の導入をしようと思ったときに
壁に時計がかけてあります
壁に地図が貼ってあります
棚に本が並べてあります
引き出しに写真がしまってあります
という文が、導入として効果的な場合と、そうでない場合があると思います。
では、どんな場合が効果的で、どんな場合が効果的でないか。
あくまでもわたし一個人の意見ですが、
効果的なのは、「学習者が30課を予習または既習であり、また意欲的な場合」
効果的でないのは「学習者が30課の予習をしていない場合」です。
予習というのは、「30課の新出語彙をある程度覚えている」と言い換えてもいいかもしれません。
どの学校でも、新出語彙は事前に導入しているとは思いますが、学習者がこちらの思惑通り、新出語彙をきちんと覚えているとは限りません。
そんな学習者に
壁に時計が かける(新出語彙) + てあります(新出文型)
と導入で提示しても、きっと頭の中では
「かける??意味は何だったっけ?えーと・・・(翻訳本や辞書を確認。)
かけるのて形?Ⅰグループじゃないな。え、かけるは他動詞?どういうこと?てあります??はー?」
と、大混乱であるに違いありません。
実は見落とされがちだと思いますが、
★新出語彙+新出文型★
は、難易度が高いはずです。
特に、みんなの日本語Ⅱにもなると、学生たちは口ぐちに「言葉が多いから覚えられない」と嘆くようになります。
別に新出語彙を避けたほうがいい、と言っているわけではなく、学習者の様子を見て、
第1レベル:既習語彙(頻出の語彙)+新出文型 →文型の理解優先
第2レベル:新出語彙+新出文型 →その課の目的達成
第3レベル:既習語彙+新出語彙+新出文型+既習文型 →応用練習
というように、階段を作ってやるといいかもしれませんね。
日本語の勉強、難しい~~!!
と投げ出してしまう人がいないように、
簡単すぎてつまらない~~!!
と寝てしまう人がいないように、
いろいろな高さを準備してやるのが、理想ですよね!

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