2016年07月19日

簡単にできる仕事ではありません

これは単なる愚痴の記事です。


参議院選挙が終わったと思ったら、都知事選挙ですね。
まあ、都民ではないのですが、関東圏に住んでいるので、ニュースではそればかり取り上げられています。

それで思うのですが、日本語教師と政治家って似てるなあって思って。
全然違う、と思われるかもしれないのですが、何というか、一生懸命その道で頑張ってきた人からすると、許せない部分があると言いますか。

「日本語教師って日本人だから簡単になれるんじゃないの?」って言われたら、わたしは静かにぶち切れます。表現がよろしくないですが。
「とりあえず、外国人と交流したいし、日本語だから教えられるんじゃないかなって思ったから。日本語教師の勉強はこれからしようと思います」なんて軽く言われたら、馬鹿にしてるのか、と大喧嘩になること間違いないです。

ある特定の政治家の人の発言って上のように聞こえるんですよね。
「日本の政治に関心があるから、立候補しました!まだわからないけど、これから頑張ります!」
・・・いやいや。
既に頑張っている人いっぱいいますから。
あなたがわざわざ出てこなくても、他に適切な人材いますんで。
何故に経験のない人が出てくるかなあ、政治家を馬鹿にしてるのかなあ、とちょっと思ってしまうのです。

ご本人はそんなつもりはないのでしょうけどね。
「これから勉強します」「これから考えます」発言は、プロにとってはかちんとくる発言だとお考えいただきたい。餅は餅屋なんですよ。

追伸:でも、頭がカチカチになってしまっているその道のプロもあんまりよくないんですよね。視野が狭まっているというか。新しい風は確かに必要だから。難しいところです。



posted by 穂村香 at 18:27| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

日本語教師の仕事のし方

関西の山奥に長年住んでいたわたしにとっては、関東平野の遮るものが何もない暴力的な日差しは辛いです。
諦めて今日はエアコンの除湿をつけました。まだ冷房にしないのが、せめてもの抵抗。
皆さま、熱中症にはお気をつけください。

この度、先日書いた記事がブログ村の「日本語教育」の注目記事1位になったようで、感激しております。
ひっそりこっそり書いているこのブログも、どこかで見てくださっている方がいるかと思うと、有り難いことでございます。

さて、最近、養成講座の教育実習が終わりました。
わたしは偉そうにも指導担当をしていたわけですが、そこでの実習生の方の声が強く耳に残りました。
その方は実習生さん同士で雑談をされていただけなのですが、思わず耳をダンボにして聞いてしまいました。

(新しく就職した先の日本語学校で)担任の先生とか専任の先生もお忙しいみたいで、なかなか質問とかできないし、しづらいから、授業でどうやったらいいかとか悩んでるんだよね。だって、普通の仕事だったら、先輩の仕事を見ながらとか、質問しながら仕事を身につけていくものなのに、それができないでしょう。授業を見られるって抵抗がある先生も多いみたいだし、見せてくださいって新人は言いづらいよね。

これは大変な問題だと感じました。

渡り鳥講師(非常勤→専任→他職種→専任→非常勤(←イマココ))を経験してきたわたしから言わせていただくと、授業を見せない中堅~ベテラン教師は良くないです。
ただし、やたらと授業を見たがる新人~2,3年め教師も良くないです。

まず、自分の授業を見せない先生。
やはり、後進を育てるという意味ではよくないでしょう。
新人は授業を構成する、授業をうまく進めるための「取っ掛かり」が欲しいのです。
はっきり言って、授業を見たからと言って、同じ授業はできません。
だって、ベテランと新人ですから、技量の差は歴然としています。
いちばんの差は、「慣れ」です。
臨機応変に対応できる力とでも言えばいいでしょうか。
それを含めての「授業」ですから、新人には到底真似できるものではありません。
しかし、それでも新人は仕事をうまく進めるための、最初の一歩をベテランから吸収したいと思っているのです。「自分は見せてもらえなかった。だから自分も見せるつもりはありません」というのは、ただの育成放棄だと思うのですが、いかがでしょうか。
あと、非常勤の先生が話しかけにくいな、と思うような専任の先生、担任の先生は困りますね。
わたしも、よく「忙しそうだから」と言われましたが、非常勤の先生に話しかけられたとしたら、できるだけすぐに対応するか、どうしても手が離せない場合は「少しだけ待ってくださいますか」と必ず了承をとっていました。今の学校では、専任の先生、担任の先生ともに、きちんとお話を聞いてくださる先生が多く、恵まれていると感じています。

さて、視点を変えて。
「とりあえず、先輩の授業を見たいんです。見れば何とかなると思うんです」といった軽い気持ちで見学を希望する人はお断りです。
以前にも書いたことがあるのですが、「よかったです。楽しい授業でした」なんて感想しか出ないような見学者には見せたくありません!
プロの教師として、自分と何が違うのか、自分ならこのように構成するところを、先輩はこのように構成していたので参考にしたい、という比較検討をするぐらいの気持ちで真剣に授業を見てほしいのです。
授業の準備には時間がかかります。それは人によるかもしれませんが、ストレスです(だって、給料発生しないんですもの)。でも、それは学生のため、と思うからこそ頑張れるのです。
そこに見学者がいる、しかも同業者、ということなら、さらにストレスは加算されるでしょう。
だって、いつもの自分を発揮できないかもしれないのですから。これは、普通の「会社へ行ってその場でする仕事」とは大きく違います。だから簡単に見せられないのです。
それでも見せてくださっていることに、感謝をしつつ、自分にできる範囲で最大限吸収することが、相手への御礼につながるのではないでしょうか。

わたしには授業を見せたことで嫌な思い出があります。
それは、日本語教師として同じ学校で勤務する、という前提で見学に来られていた新人の先生が、さんざん授業を見たあとで(わたし以外の先生の授業も多く見学していた)、一身上の都合により辞められたことです。

同僚に愚痴りましたよ。「ただ(授業を)盗まれただけだ!」って。

でも今では、それが回りまわって、少しでもどこかの学生さんの役に立っていればいいや、と思うようになりました。まあ、その方が日本語教師を続けてくれてさえいればいいやって感じですね。

授業の見学についてはいろいろな考え方があると思いますので、その職場毎、その先生毎に確認をとって、よりよい授業ができるようになればいいですね。

少しでもいい授業が増えますように。

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posted by 穂村香 at 18:18| Comment(0) | 先生 | 更新情報をチェックする

2016年07月15日

意外と難しい「借りてもいいですか」

今日は本当に久々の初級クラスで、大変大変大変楽しかったです。

と、小学生のような感想文を書いている場合ではないのです。

15課の「てもいいですか」は、学生たちにとっては簡単なようで案外難しいということを、今日改めて感じました。

というよりも難しいのは以下の点なんだということが、わかりました。
①14課「てください」の次に15課「てもいいですか」があって、2つの文型では動作主が異なること
②「貸す・借りる」「あげる・もらう」「見る・見せる」は、1つの行為であっても、視点が違うことによって言葉が変わるということ

①だけでも頭の中が混乱するのに、②が加わることによって、さらにわかりにくくなるようです。

実際に、遅刻してきた学生は教室に入ってくるとき「先生、入ってもいいですか」とはさらっと言えるのに、
消しゴムや赤ペンなどを忘れてきた学生に「貸してもいいですか」と言われることが多くあって、なぜなんだろうとずっと思っていたのです。

で、今日は自分で教える機会に恵まれたので、「誰がしたいの?」「誰がするの?」「私は借りるの?貸すの?」と延々聞いて、一応の理解につなげられたと思っています。
以下、自分の覚書を兼ねて書いておきます。

(※Tはteacherの略。Sはstudentsの略。)
T:Aさん、少し暑いですから、ドアを開けてください。
A:はい。
T:誰がドアを開けましたか。
S:Aさんです。
T:私はドアを開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうです。わたしは開けません。Aさんが開けます。「ドアを開けてください」です。

T:Bさん、少し暑いですか、窓を開けてもいいですか。
B:はい、いいです。どうぞ。
T:ありがとう。(窓を開ける)
T:誰が窓を開けましたか。
S:先生です。
T:そうですね。Bさんは窓を開けましたか。
S:いいえ、開けませんでした。
T:そうですね。Bさんは開けません。私が開けたいですから、聞きます。
 「窓を開けてもいいですか」です。

T:Cさん、消しゴムがありますか。
C:はい、あります。
T:すみません、私は消しゴムがありません。わたしは借りたいですか、貸したいですか。
S:借りたいです。
T:そうですね。私は借りたいですから、聞きます。「借りてもいいですか」
C:はい。どうぞ。
T:Cさんは借りましたか、貸しましたか。
S:貸しました。
T:そうですね。貸しました。「てください」を使って言いましょう。
S:貸してください。
T:いいです。わたしは貸しません。借ります。お願いします。「てください」は私はしません。
  Cさんがします。Cさんは「貸します」。Cさん、貸してください。です。
※上記のやりとりを学生が忘れものをした設定で何度も行う。
※「見せてください」「見てもいいですか」も、スマホの写真などを利用して行う。

最後のほうは「しつこいよ、わかったよ」という顔をされましたが(苦笑)、それはそれで良かったと自己満足。少しでも「わかった」につながったらいいなあと思っています。

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posted by 穂村香 at 23:11| Comment(0) | みんなの日本語 | 更新情報をチェックする

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